先週、イベント出展のため東京へ

東京へ行くときは、空いた時間を見つけて美術館へ足を運ぶことが多い。

昼過ぎに到着。搬入は夕方から
さあ、どこへ行こう。

私は熱しやすく冷めやすい。

つい最近までは、縄文・アイヌなどに魅せられていた。
そして「彫る」という強力な武器を手に入れた。

よく文字を彫ってほしいという注文がくる。
あの武器をここで使ったらより良い文字が彫れるかもしれない。

そう思ったら今度は、「書」に興味が出て来た。

図書館へ走り、武田双雲の書の本と古代漢字学の学者の白川静の本を借りて来て勉強することにした。

そこで、話が戻って東京になる。

今回、目を付けていた美術館は、出光美術館の「文字の力・書のチカラ Ⅱ 」だった。
徳川家康や利休、白隠、紀貫之などの歴史上の人物の書。
しかしまだ、私には早かったらしい‥…あまり引っかかるものがなく、中学生が法隆寺に修学旅行に行くような漢字だった。

そんな気持ちのまま、展示室から現実世界へ戻された私の目に飛び込んできたのが

「曼荼羅展」の四文字だった。

やっぱり、こういうのに吸い寄せられるらしい。
まだ、次を観る時間はある。

出光美術館の余韻に浸る間もなく、浸る記憶もなく地下鉄に乗り込んで根津美術館へと向かった。

曼荼羅に特別な興味があったわけではなかったが、たまたまテレビで曼荼羅を見に高野山へ旅する映像を観ていた。
それを観ていなかったら、曼荼羅展へは行っていなかっただろう。

曼荼羅展「宇宙は神仏で充満する!」

いつものごとく、宇宙に吸い寄せられたのだ。

曼荼羅とは、密教が説く信仰世界を視覚的に表したものさす。仏画の宇宙と呼ばれる。

求めていたものがここにあった。
出光美術館ではウサギのような足取りだったが、根津美術館ではそれがカメになった。
じっくりと味わう、語り合う、ぶつかり合う。
全ての展示室を観終わった後は、かなり体力を消耗していたし、脳の処理速度が追いつかず、詰め込んだ情報がこぼれていた。

また、あの病気が再発して、書への熱が冷めると同時に、密教への想いが強くなっている自分がいた。

地水火風空

五大元素。これをもっと知りたい。そう思った時に頭に浮かんできたのが宮本武蔵の五輪の書だった。

実は、以前に五輪の書は読んだことがあるのだが、その時にはまだ、受け入れられるだけの知識と経験がなかったのだろう。
あまり理解することが出来ず、読んだという行為だけが残っただけだった。

今なら受け止められるだろうか。
この夏、五輪の書へのリベンジを挑むつもりだ。

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