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未来シアターの放送から2ヶ月。
たくさんのお客様のお箸を作らさせて頂きました。

幸いにも私自身、不自由なくお箸を使って食事をすることが出来ている。
でも、お箸を本当に必要とされている方の苦労や苦しみが、不幸にも知り得ることがなかった。

しかし、お箸を通して出逢ったたくさんの方が、その苦労や苦しみを教えてくれることがある。
これらは、お箸を作っている私だけが知っているだけでは、もったいないことも多々ある。
このブログを通して、多くの方にその苦労を知ってもらいたいと思う。

まずは知ること。

「お箸が使えないから、友達と食事に行っても、スプーンやフォークで食べられるものしか注文しなくなりました。」
「お友達にも気を遣われて、お店を探してもらうのが申し訳ないんです。」
「麺類は細かく切ってスプーンで食べます。」
「金属のスプーンは、冬場は冷たくて使いたくありません。」
「外で食事をしなくなりました。」
「食べることが一番の楽しみなのに好きなものが食べられない。」
「お鍋をしても一緒につつくことが出来ない。」

まだまだ、私には分からない苦労がたくさんあるに違いありません。
その苦しみをひとつひとつ受け止めて、幸せに変えていこう。

その喜びの声が私の原動力になる。

「これで毎日の食事が楽しくなります。」
「大好きなラーメンを食べたいと思います。」
「今まで、左手でスプーンで食べていたんですけど、もう一度、右手で食べられるようにこのお箸で頑張ります。」
「今までお箸を持ったことなかったので、これで食べられるように練習します。」
「生活の活力を得ることができました。」
「食事時間が短くなりました。」
「食べるものや食べ方の幅が広がりました。」
「何年ぶりかにお箸でごはんが食べられました。」
「もう一度、お箸でごはんが食べられるなんて夢のようです。」

お箸で食事をすることによって、食べることだけでなく、気持ちや性格、行動範囲や好奇心にまで影響がある。
日本人にとってお箸を使えなくなるということは、武士から刀を取り上げることに匹敵すると言えるだろう。

あまり自分の作品をPRして買ってくださいと押し売りすることはしなかったが、このお箸に関しては、だまされたと思って、一度使ってみてください。そんなことさえ言いたくなる。テレビショッピングの「使ってご納得頂けなければ返品無料」とうたっている商品の気持ちがわかる。それくらい自信がある。

まだまだ、多くの人に届けなくてはならないが、改めて思うことは、使われる方だけでなく支える方の協力がとても重要なのだと感じている。

おせっかいだと思いながらも、このお箸をプレゼントするくらいでもいいのかもしれない。

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