以前に富山県のホテルのために制作した箸がある。
その箸をホテルのショップでも販売したいという話になった。
販売するにあたって、化粧箱を用意してほしいと言われた。
パッケージデザイン
その言葉を聞いた瞬間に、「親戚のデザイナーに相談しよう!」そう思ったと同時に、自分でも信じられないほどの行動の速さで電話をかけていた。
そして、数回の打ち合わせを経て、イメージ通りのパッケージが完成した。
パッケージに使う素材、質感、色、組み合わせ・・・
作品を説明するシンボルマークやロゴデザインの配置やバランス、大きさ・・・
取扱説明書の文章、配置、開き方・・・
常に、全体のバランスや統一感を意識しながら進めていく。
最終確認は、実際に置かれている状態をイメージしたり、お客さんがどのようしてパッケージを開くのか、開いた瞬間どのように中身が目に飛び込んでくるか、様々な状況を想定する。
『 Mountain sticks 』(左) 『 Aqua sticks 』(右)
今回の作業の中で、宮bowの新しいビジュアルデザインも生まれた。
最近、私が作品にサインとして使用しているロゴがある。
「◯・△・☐」を使って「宮」を表現したものだ。
このパッケージの外側には、文字がいっさい書かれていない。
ビジュアルだけでも内容物のイメージがうっすらとわかるようにしたかった。
その条件を満たすマークとして宮のロゴの下にお箸を描いてみた。
すると、不思議にも宮のロゴが「いただきます」をしているように見えてきた。
そして、◯の内側をお米にすることによって、食事に関係があるという情報も与えることができ、二本の棒が箸だということがよりつたわりやすくなった。