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60年ぶりの出雲大社の大遷宮。

今回、久しぶりの休暇を取っての旅行。

思い返せば、隠岐の島以来かもしれない。

そうか、前も山陰だったんだ。

念願かなっての初めての出雲大社とのご対面。

ずっと、あの大きな注連縄がある場所が出雲大社の本殿だと思っていた。

しかし、あれは神楽殿だったことに、少し物足りなさを感じてしまった。

圧倒的なスケール感はあったが、人が多すぎてあまり迫るようなエネルギーは感じられず、私の波長とは少しずれていたような気がした。

そのあとに向かったのが八重垣神社。

こっちの空気感が実に良かった。決して大きくはないが、ピンと張りつめた厳かな空気ではなく、やさしく包み込んでくれるような温かくもあり優しい空気。

なんと言っても、狛犬が愛くるしい。鏡の池では、イモリがお出迎え。

出雲2

太陽の動きを計算して建てられた本殿。刻々と変わる太陽と本殿の位置を追っていたくなった。

そして、翌日に向かった足立美術館。

10年連続日本一の庭園を持つ美術館。計算されつくした自然と人工の造形。

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大きなガラス窓の奥に広がる庭園を生の額絵として見立てている。日本人の独特の感性を随所に感じられた。

それにしても天気が良くてよかった。

この旅の最後の場所が、ここまでの場所とは思ってもいなかった。

それが、三徳山三佛寺。

山の中にあることは知っていた。

その本道まで往復1時間半かかることも知っていた。

その知識で向かうことが無謀だということは知らなかった。

足だけでは登ることができない。

木の根っこや枝、岩肌などを掴みながら、獣のように四足歩行で山を登っていく。

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気を抜けば滑落して命を落としかねない。

道を間違えれば遭難しかねない。

想像を遥かに超える険しい道が延々と続く…

まさに修験道。

おそらく、私たち2人だけでは投入堂まで辿り着くことは出来なかったかもしれない。

私たちが来る少し前に、1人で参拝登山に来た男性がいた。

この投入堂の修行登山は1人での入山が禁止されていたので、ずっと入山出来ずに足止めされていた。

この男性とパーティーを組んで登山参拝することになった。

まさに私たちにとっては、熊野山中を神武天皇道の道案内した八咫烏のようだった。

驚いたことに、この男性も三佛寺に参拝に来る前日に、私たちと同じように出雲大社へ行き八重垣神社へ行っていたという。

この男性の道案内を頼りに、なんとか国宝『投入堂』まで辿り着くことができた。

投入堂は、平安後期の作であるとされ慶雲三年(706)、役行者が法力をもって岩窟に投げ入れたと言われている。写真家の土門拳も日本で最高の建築物と言っている。

この達成感や絶景は、言葉では表現出来ない。

味わいたかったら登るしかない。

しかし、奨められて登るものでもないような気がする。

偶然、雑誌やテレビでみかけたり、

「行きたい!」

そう思った時が行くタイミングではないだろうか。

その時が一番、自分にとって最高の答えを用意していてくれる時だと思う。

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